令和2年11月28日(土)上記の歌会が鈴鹿市文化会館さつきプラザにて開催されました。コロナ禍の中、佐佐木頼綱先生と受賞者17名が受賞式に参加されました。
《佐佐木幸綱先生選》
・信綱大賞
押し出して余韻に浸る両の手のかたち力士をビデオはとどむ
・三重県知事賞
ダイバーの筆談終へし白板のペンがふたたび水にただよふ
・鈴鹿市長賞
先人の手実に織られし藁筵解きて畑の土に還さむ
・三重県教育委員会教育長賞
空を飛ぶ為の努力をするような残業をして一キロ痩せる
・鈴鹿市教育長賞
書評欄に亡き弟の恋人の名を見つけたり 遠き茅蜩
《佐佐木頼綱先生選》
・信綱大賞
潮の香と蜜柑の花のかをり乗せ上りの鈍行無人駅発つ
・三重県知事賞
すこしづつ己が言葉をなくすとき水の響きは空に滲みゆく
・鈴鹿市長賞
はちきれんばかりのトマト前にして使い馴じんだ包丁を研ぐ
・三重県教育委員会教育長賞
力を込めて力を抜いて番える矢己が心よ真っ直ぐに飛べ
・鈴鹿市教育長賞
深海のかすかな流れたぐり寄せあなたは昔の接点をさがす
*今年度は一般のみとなります。